さいはての海

徒然なるままに日暮綴りに向かひて、二次元趣味のことなど書きけり。単純な日記っぽいのもあるし、いろいろ考察などしてみたり。自分なりに二次元の世界を読み解きます。ですます調かそうでないか気分によって変わる統一性のないブログ。
さいはての海 TOP  >  文学少女シリーズ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --年--月--日 --:-- ] カテゴリ:スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

“文学少女”と月花を孕く水妖-感想

このシリーズも本編はいよいよ終わりが近づいてきた。

この巻は最後のストーリーに入る前の特別編という位置づけである。

今まで1巻から心葉の周りの人間の色々な人間の物語が描かれ、
その後ろで心葉自身の物語が徐々に見えてくるという形だったが、
前の巻で心葉の物語が解決をみたことで、とうとうクライマックスに向けてストーリーが動き出した格好だ。


この巻は今までの巻で心葉の物語の伏線とは別にはられていた、この先の物語で必要になる伏線を、
今一度掘り起こして印象付ける役割もあった。

遠子先輩がよそよそしくなって、風邪をひいたあと元通り、のような話は、実は1巻から語られていたりする。
そういったエピソードを読者に思い出させるとともに、
今まで形の上ではずっと心葉の心を守るサポート役に徹してきた遠子先輩の
心葉への明確な好意を始めてはっきり示した。

これは心葉が前巻で自分の問題を乗り越え、成長したからこそできた描き方の変化であると思う。
この巻は特別編で、この巻の時点では、時系列的にまだ心葉と美羽の問題は先の話ではあるのだが、
あくまでいつかは心葉がもう大丈夫である状態になるということを、読者が納得できていることが重要なのだと思う。

いままでずっと遠子先輩の優しさに助けられ、ついに自分の中にずっとあった最大の問題を乗り越えて成長した主人公。
今度遠子先輩が救われる側になるためには、心葉の成長はなくてはならないものだったのだ。


2巻前ではルートが確定したかのごとく琴吹さんといい感じになっていた心葉だったが、
今までの巻でもずっと、琴吹さんに惹かれながらも、
そのことで何故か遠子先輩に罪悪感を感じたり、
自分が遠子先輩にとって弟のようなものなのかと悩んだりするなど、
自分の気持ちに気づかないながらも遠子先輩が気になってしまう描写はずっとされてきた。

最後の巻でこの三角関係にどういった決着がなされるのか。
とはいえもはや琴吹さんは立ち位置的に報われないのは確定しているようなものではあるが…
(というか始まる前からメインヒロインが遠子先輩なのはわかりきってたことだし
そんなこといったら読む前から確定してるなんてことにもなってしまうが・・・)


この巻自体のストーリーの一読者としての感想としては
2巻前が琴吹さん巻なら、この巻は遠子先輩巻であった。

作中の芥川くんの好みでも同じような話がでていたが、
個人的に気丈なのだけど実は心に辛さを抱えているヒロインというのが好みだったりする。

そしていったい誰の書いた文なのかと思っていた文中の太字の文章が
最後に心葉のものだとわかったときには鳥肌が立った。

全く予想していなかったわけでは実はないのだが、
それが確定してから太文字の部分だけ読み返してみて、
いままでずっとどこまでも優しい絆で繋がれていた遠子先輩と心葉の関係が
この先最後の物語で激震することに恐怖を覚えざるを得なかった。

辛い、残酷な選択を彼女がすること。
心葉の心に痛みと小さな憎しみと、そして優しさを残して離ればなれになること。
ずっと彼女が隠してきた真実。

これまでの心地よい関係の崩壊を意味するそれらをつきつけられて、
正直この先を読むのが怖い。
だってもうその選択をすることは確定しているようであるし・・・。

ただ救いがあったとすれば
最後の社会人になったと思われる心葉の独白。
そのそばにいるのが遠子先輩だとはどこにも書かれていないが・・・。

この未来で2人が幸せであることを祈りたい。


他には麻貴と流人の関係をにおわせる描写が最後にあったが、
もしこのままこの2人、ということになれば唐突すぎる気がしないでもない。
全くそれっぽいことを思わせる描写もこれまでなかったし、
千愛と流人とはどうなるのかも疑問だ。

そもそも時系列的に、ここで麻貴と流人の関係ができていたら、
そのあとで千愛と流人が付き合い始めたことになるのだから。
(まあ確かに流人はそういう人間ではあるが、メインキャラとの関係でそれをやらすだろうか)




おそらく自分の中でこのライトノベルは記念碑的な作品になるだろう。
読書は人並み以上にしてきたつもりではあるが、
ライトノベルでここまでの作品にであうのは予想外だった。
ライトノベルとしての魅力も備えているから、より心に残りそう。

このおそらくは最高峰であろうラノベを
あと2巻、じっくり楽しみながら大切に味わいたい。


「甘~い・・・けどどこかほろ苦くて・・・ああ、ここ酸っぱい~」


そう、あの文学少女のように。
スポンサーサイト
[ 2012年05月17日 01:33 ] カテゴリ:文学少女シリーズ | TB(0) | CM(0)

“文学少女”と穢名の天使-簡単な感想

この巻はとにかく琴吹さんが可愛かった。
ツンデレを地でいってきた彼女だが、昨今の2次元作品にありがちな理不尽なツンデレでないところに、
今までも好感を持ててきた。(理不尽というのはなんでもない事にまでキレたり、主人公を殴ったりなど)

で、この巻ではひたすらにデレる。
心の支えだった友人の失踪に打ちのめされ、傷つき、そして心葉への恋心も相まって
終始儚げな雰囲気を漂わせる琴吹さんには、心葉でなくてもドキッとしてしまいそう。

終盤ではついに心葉に想いを伝え、
また心葉も"天使"から琴吹さんのことを頼まれたり、
夕歌さんの遺したメッセージでも琴吹さんと幸せになってほしい旨の内容を聴くなど、
完全に琴吹さんルート。
最後にはデートの約束まで取り付け、もはや心葉琴吹ペアで確定してしまいそうな雰囲気。


しかし自分はどの作品においてもたいてい正ヒロインを応援したい人間なので
今回影が薄かった遠子先輩にもこれからもっと頑張ってほしいところ。
しかしこんな琴吹さんを見せられては、彼女の幸せを願わずにもいられない。
いったいどう決着をつけるつもりなのか、とても楽しみで、そして怖い。


残り話数があるのに完成してしまったカップルは、
この先関係が崩れていくというジンクス
(ジンクスというより、当然でしかたないことなのだが…こちらを参照→アニメ・ラノベでこわい事)
が心葉と琴吹さんにも振りかかりそうで怖い。

実際最後は琴吹さんが美羽に会いに行くという、
その展開をにおわせるかのような終わり方で、不安は増すばかり。

美羽はヤンデレになってそうだし、すでに酷い内容の脅迫メールなども送ってきているので、
琴吹さんの心葉への想いが壊されてしまいそうな不安が募る。

少なくとも美羽が表に出てくれば、心葉は今までどおりではいられなくなる。
美羽が身を投げた理由はだいたい想像できるが、
それを心葉に落ち度があったとするのか、それとも心葉は悪くなく美羽自身の落ち度とするのかが
この先のストーリーで気になってくるところ。

そういった道徳的な面の話は遠子先輩の役割なのだろうが、
遠子先輩自身の話についてもこれから明かされていくのだろう。
その話の中では、遠子先輩はいつもの解決者のポジションでいられるのか、それとも。


内容はどの巻もレベルが高く、巻をまたいで先を読みたくさせるつくりには感心させられる。
本編はあと4巻分しかないが、このレベルのラノベを読み切ってしまうことがもったいなくも感じる。
[ 2012年04月20日 23:57 ] カテゴリ:文学少女シリーズ | TB(0) | CM(0)
プロフィール

蒼


オタク。厨ニ病。メインヒロイン厨。恋愛厨。
何かと考えて文章にするのが好き。
単純に日記もあり、感想もありの覚え書き、思いつき書きの自己満ブログ。

最新トラックバック
検索フォーム
ブロとも申請フォーム
QRコード
QR


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。